今日、千葉県野田市の南部梅郷公民館でのコンサート出演に招かれ演奏してきました。テーマは「ピアノと奏でる癒しの音楽」でしたが、実はほとんどオーボエのソロ演奏でした。さてこの公民館は20年ほど前に建て替えられたそうで全館コンクリート打ちっぱなしで開放的な明るい建物でした。そして肝心のホールはまるで西欧の教会のような天井が高く、三角の吹き抜けで尖っており、音が自然に上に登っていくような良い残響音のホールでした。客席はパイプ椅子で、せいぜい200ほどなのですが、大きくない地方自治体の公民館でこんなホールに出会いました。
遡ると、1980年前後に全国的に1000名前後のホールが建ちましたが、現在もこの多くが使用されていると思います。その後クラシック界も1500名2000名と収容人数重視の大きなホールへと変化しましたが、多目的と収容人数重視で音響面では悪くやはり大きすぎました。それを学んでか、音楽家の意見が取り入れられるようになり700から800名の音楽専用ホールが都心では建てられるようになりました。やはりクラシック専用の大きくないホールは良いですね。
最近は地方自治体では予算のこともあってか500名ほどの小さいホールを作る様になりましたが、小さくてもやはり多目的の域は出ず、残響なんて考えてもいないことの方が多いですね。
でも小さくても今回のようなホールに出会うと、あゝよかった良い演奏ができたし、良い演奏ができたらお客様も笑顔で応えてくださいます。緊張がほぐれて客席と一体になれるのは良いですね。今日はそんな良い気分で終われる一日でした。